ローレンタッド

去る11月8日に、Dlifeにて放映されていたアメリカン・ダンスアイドルSeason8が幕を閉じました。
思い出に浸るために、今シーズン印象に残ったルーティンを紹介していきます。

1.透明感のある演技、メラニー

まずは、優勝したメラニー・ムーアのルーティーンをご紹介していきます。
メラニーは前半ペアの男性ダンサーがマルコでした。マルコも最終的に第3位の成績を収めた実力者。
というわけで、実力者同士のこのペアのルーティンは傑作が多いです。
メラニーは一度もワースト3に入ることなく優勝しました。シーズンを通じての私の推しは別にいたのですが、その話はまた後ほどするとして、メラニーのダンスは心から美しかったと思います。

【「Turn to stone」 コンテンポラリー 振付:トラヴィス・ウォール】

ペア戦が始まる前はあまりメラニーに興味を持っていなかったのですが、このルーティンの見事な彫刻っぷりにびっくりしました。メラニーのパーマのかかったショートヘアがすごく石膏像っぽい!
最初白塗りで出てきたときは出落ちかと思ったのですが(すみません)、踊りだすと体が完全にコントロールされているのが素人目にも強く感じました。
0:30~からメラニーがゆっくりと前に倒れていくところとか、まさしく人間じゃなくて彫刻の動きだと思います。
これは本当に美しい。

【「I GOT YOU」 リリカルヒップホップ 振付:ナポレオン&タバサ】

失恋した男の子を幼馴染の女の子が慰め、男の子はその愛に気づくというストーリー。
純粋にヒップホップダンスのルーティンとして好きかと聞かれると、他に好きなものがあるのですが、この2人からあふれ出る多幸感は何ものにも替えがたいです。
ちょっと頼りないけど優しそうなマルコの雰囲気がラブコメっぽいストーリーに合っているし、メラニーの衣装もステキ。

【「SKIN & BONES」 コンテンポラリー 振付:ディー・キャスパリー】

確か、閉じこもっているマルコをメラニーが外へ連れ出そうとするというストーリーだった気がします。
メラニーは踊りながら呼吸をするように演技する気がします。動きの一つ一つがすごく自然で、感情がこもってて、それでいてちゃんとダンスになっている。
マルコは謙虚そうな人柄がなので、どんなダンスをさせてもすっと役になじんでいくし、ダークな役をやらせてもいけすかない感じが出ないので、見ていてダンスの美しさを純粋に味わうことができました。
そんなマルコを見ていると、ダンスの技術だけじゃなくて、人柄も大事なんだと思いました。
セットも電球だけでシンプルなのもお気に入りポイント。

メラニーはマルコとのペアがすごく好きだったので、オールスターや他のライバルとのペアよりも、マルコとのペアがすごく思い出に残っています。

2.戦うプリンセス、サーシャ

さて、どんな役も抜群の演技力とダンススキルで、芸術的に踊りこなしたメラニーのライバルとされていたのがサーシャでした。
サーシャは気の強そうなルックスと、期待を裏切らない力強いダンスから「戦うプリンセス」と称され、シーズン2位になりました。
そんなサーシャのダンスをご紹介します。

【「MISTY BLUE」  ヒップホップ 振付:クリストファー・スコット】

倦怠期の夫婦が朝ごはんの時に情熱を求めるというストーリー。
ヒップホップのルーティンはリズムがずれて見えるペアが多い中、この時のサーシャは相手役でオールスターのトゥイッチとものすごく息が合ってました。
戦うプリンセスであるサーシャと渡り合えるのはトゥイッチほどのビッグな男でないとダメだということでしょうか。
普段強めのサーシャの役が「倦怠期の奥さん」で冒頭枯れた雰囲気なのが珍しくて萌えます。そして途中から情熱を求め豹変するというのが、またセクシー。

【「FOOL OF ME」 コンテンポラリー 振付:タイス・ディオリオ】

恋愛の壁に悩む二人の男女のダンス。
壁を使った珍しい演出のダンス。高い身体能力をいかし、まさしく縦横無尽に踊りまくりました。いつもは強いサーシャが、弱弱しくもがき苦しむ姿に胸が痛みました。サーシャが逆さまになって終わるラストがアーティスティック。
この回の審査員だったクリスティナの「この番組で女性ダンサーがデベロッペやジャンプやピルエットを20回成功させても私は感動しない。素晴らしい技術と思うだけよ。でもあなたは壁に触れるだけで私の心を震わせる」というコメントは名言だと思いました。
相手役はオールスターのケント。昨年のシーズン2位でした。シーズン中は田舎から出てきた純朴でかわいい少年扱いだったケント君が、すっかりたくましい男の子になって戻ってきたのは感無量。

サーシャは本当に野生動物のように美しいよ。

3.視聴者人気抜群のBBOY、タッド

ここまで女性ダンサーにスポットを当てた紹介の仕方をしてきたので、この辺で一つ男性ダンサーに焦点を当てながら動画をご紹介していきます。
BBOYながらも、社交ダンス・コンテンポラリーまで踊りこなしてベスト4まで勝ち上がったタッドの動画を紹介します。
タッドはさまざまなジャンルを毎回踊りこなして審査員の度肝を抜いて勝ち進みましたが、ダンスだけではなく明るいキャラクターもあって視聴者人気がすごく高かったように思います。

【「MEMIRIES」  ヒップホップ 振付:ナポレオン&タバサ】

前半でペアを組んでいたジョーダンとのルーティン。
飲み会の次の朝、ベッドで目覚めたら恋人じゃない相手と裸で寝ていた、というストーリー。
タッドはちょっとおどけたキャラクターから、今回のようにパンツ一枚で踊ることになったり、他のダンスでもズボンを脱がされたり、情けない男を演じることが何度かあったのですが、それも愛されている証拠ですね。
一緒にいたら楽しそうな愛嬌のあるキャラクターと筋肉ムキムキの体だったので、女性ファンの支持が熱かったです。
ジョーダンはセクシーな動きが得意で目力もあるのですが、根はあどけない若い女の子。そしてタッドは気さくなBBOYというわけで、なんだかすごくフレッシュだしリアルなダンスに感じました。
ジョーダンのスポーティな服装がかわいいです。

1:09~でジョーダンが指笛を吹き、♪ダン・ダン・ダン・ダンのリズムに合わせてこぶしを突き上げてジャンプする姿がかわいいので、できれば全部映してほしかったです。

【「Brotsjo’r」 コンテンポラリー 振付:トラヴィス・ウォール】
http://youtu.be/6gmnxm6_tlY

ダンス自体は0:42~くらいから。
今にも力尽きそうな旅人タッドが、ハゲワシのジョーダンと、食うか食われるかの戦いを繰り広げます。
曲のビートに合わせてゆっくりと動きポーズを決めていく「静」の動きが多いジョーダンと、生きるために戦う、「動」の要素が多いタッドの動きの対比がかっこよかったです。
自分が鳥好きなこともあって、今シーズン一番好きな振付でした。

【「Another One Bites the Dust」 ジャズ 振付:タイス・ディオリオ 】

ちょい悪な雰囲気がタッドに似合っててかっこいいです。
音楽も振付も好き。
1:02~の、タッドが膝をついてジャケットを広げながら、煽るように体をゆするのところが、タッドらしくてかっこいいです。
一緒に踊っているのは昨シーズンの優勝者で、私の大好きなローレンちゃん。
タッドは背が低く身長が163センチです。前半にペアを組んでいたジョーダンはタッドより小さかったのですが、ペア解消戦に入って以降、女性の方がタッドより身長が高いこともあって見劣りすると感じていたことがしばしばありました。
その点ローレンちゃんは小さいので、タッドの男らしさが引き立ちます。
太ももをむき出しにしたローレンちゃんの健康美も好きなポイント。
この2人はペアとしてすごく似合っていると感じました。

4.ニックとジェス

ここでもう一つ、男性ダンサーの動画を紹介します。
ニックとジェスです。

【FUNKIER THAN A MOUSQUITO’S TWEETER  タップ/ブロードウェイ】

タップダンサーのニックはかなり序盤で脱落してしまうのですが、私はニックが大好きでした。
なぜなら背が高くかっこいいからです。
恨み言を一ついうならば、ニックは前半戦のペアがイヴェタという社交ダンサーだったのですが、番組ではコンテンポラリーダンサーが多く有利なので、そっちの分野のダンサーとペアであればもうニックはちょっと可能性を広げることができたんじゃないかと思ってしまいます。
一方、ジェスは18歳にしてブロードウェイでプロとして仕事をしている経験豊富なダンサー。小さな体とコミカルなキャラクター、だけどダンスの安定感や演技での世界観の出し方はプロだけに抜群でした。
この2人の身長さ、キャラクターの違いがよく表れていて面白かったです。
最後の薔薇を配るニックかっこいいよ…。
ニックのダンスもっと見たかった…。

5.心も体も美しい、ケイトリン

では、ペア動画の紹介の最後に、今シーズン私が熱心に応援したケイトリンの動画をいくつか貼っていこうと思います。
ケイトリンの特徴は、なんていってもかわいらしいお顔立ち。
美人ですが、高嶺の花のような存在ではなく、ついかまってあげたくなるアイドル的なかわいらしさがありました。
それゆえ、ちょっと子どもっぽいところを審査員に指摘されたり、頭で踊る優等生的な部分があって弾けた表現できずに、それが課題にもなりました。そんなケイトリンですがシーズンを通じでどんどん大人の演技を獲得していきます。
ダンスに対する姿勢も真摯で、外見も中身も美しい女の子でした。

【「Turning Tables」 コンテンポラリー 振付:ステイシー・トゥーキー】
http://youtu.be/o5hDWlaO8e4

ダンス自体は2:00~くらいからはじまります。
ケイトリンが彼氏と別れたがっている、というストーリーだったと思います。
私はケイトリンのルーティンでこれが一番好きです。
まず第一に、衣装のワンピースが似合っててかわいいです。
それに、苦痛にゆがんだケイトリンの顔が美しいです。
椅子でジャンプして相方ミッチェルに飛び込んでいくと部分は、軽々と動いて身体能力の高さがわかります。
ラストの元いた椅子に納まるケイトリンがなんとも儚げでお人形さんのようです。
大好きですケイトリン。
照明も計算されてるし、もっとこのルーティンは評価されてもいいのに、と思っています。
このルーティンでケイトリンはミッチェルにパンチされてダンス中に流血しちゃうのですが、「大丈夫」と笑うケイトリンがまたかわいらしいです。

ところで、冒頭に「ペアの相手の秘密を教えて」というインタビューがあるのですが、ケイトリンの秘密は「ブーツを履くと足が変色する」。
かわいい。なんだってかわいいよケイトリン。

【「PIECE OF MY HART」 コンテンポラリー 振付:トラヴィス・ウォール】

ケイトリンの足が美しい作品。
1:09~の、リフトされたケイトリンがくるっと回る部分で、足が千切れそうで思わず声が出かけます。
ケイトリンの動きがセクシーですがちょっとわざとらしく、そこに子どもっぽさを感じてしまうため、見ていてより一層背徳的なドキドキを感じてしまいます。
そういうの、好きです。
この時審査員から「客席に向かってわざと演技するような表情をするのはやめた方がいい」という旨のことを注意されていたのが何だか印象的でした。

【「HEAVY IN YOUR ARMS」 コンテンポラリー 振付:ソニア・タイラ】
http://youtu.be/nF-p-ZYWfTw

ケイトリンが支配的な男(マルコ)から逃げ出そうとするお話。
これがケイトリンの最高傑作だと思います。シーズン終盤の脂の乗り切った時期の、実力のあるマルコと踊ったダンスでした。
チャーミングなケイトリンは強く戦う演技を求められ、優しいマルコは怖い男性を演じることが求められ、そして2人ともそれに応えました。

ダンスの見所で言うと、1:21~、ケイトリンがリフトされてゆらゆら揺れるパートがすごく好きです。他の部分は2人が激しくぶつかり合うダンスですが、ここだけ一旦動きが止まります。この止まってる時間に永遠みたいなものを感じます。構成の妙ですね。ケイトリンを担ぎながらゆっくり動くマルコがとても力強いです。

2つ前に紹介した「Turning Tables」の動画では、支配に対してお人形さんになってしまうケイトリンでしたが、今回のケイトリンは人間らしく、強い意思を感じます。

今まで優等生的なところがあったケイトリンが感情向きだしで踊った、シーズン中最初で最後のダンスだったと思います。

6.おわりに

今までペアのダンスをご紹介してきたので、最後に複数人数で踊ったものを一つご紹介して終わりにしようと思います。

【「Moth’s Wings」 コンテンポラリー 振付:トラヴィス・ウォール】

シーズンの序盤のダンス。
ダンスもステキですが、舞台装置や衣装といった演出の要素がすごくオシャレ。
さすがは番組人気の振付師トラヴィス!
開放感があふれてみてると幸せになれるダンスです。
なんてったって、スーツの大人が跳び跳ねるんですからさぞかしハッピーでグレイスフルな心境なのでしょう。

こんな晴れ晴れとした振付なので、下に落ちてるのはてっきり春の花びらだと思っていたのですが、落ち葉なんですよね。
日本人としては、秋といえばしんみりした雰囲気ですが、こんなに多幸感のある秋を表現しているとこが新鮮で、ステキだと思いました。

こんな感じで、お気に入りの動画を紹介していきました。
今シーズンもいい感じにダンス充ができました!
一生のうちに一度でいいから、ラスベガスのスタジオに行って生で観覧してみたいです。